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映画「あなたを抱きしめる日まで」

                ノートルダムj
 英国映画、アイルランド風景、ジュディ・デンチというなら、見に行かなくちゃ・・・と、公開を待っていましたが、公開より先に原作を読んでしまいました。とはいえ、先に映画の話から。

 一言でいえば、カトリックの国、アイルランドで、未婚で生まれた子どもたちとその母親たちが、どんな扱いをされ、その後、どうなったか?という映画です。
 未婚のフィロミーナ・リーはアンソニー・リーという男の子をアイルランドの修道院で生みます。日に一時間だけ、我が子に会えるのを生きがいに、修道院の洗濯などで働かされるものの、ある日、金持ちのアメリカ人夫婦が、アンソニーともう少し幼い女の子メアリーをアメリカに養子として、連れて行ってしまいます。その日からフィロミーナは、アンソニーを片時も忘れた日はありませんでしたが、誰にも言わず、看護士になり、家庭を持ち娘を授かります。月日が流れ、その娘が、元ジャーナリストに依頼し、その元ジャーナリストと二人で、アンソニー探しをする、というストーリーです。

 ジュディ・デンチが、深いしわと深い思いの瞳で、我が子を失った母親の想いを演じています。アイルランドの風景も美しく、深い秋が映し出されます。
 そして最後、エンディングで、アメリカに渡ったアンソニーの実話の家庭用ビデオ映像と映画のためのビデオが、ない交ぜになって流れ、臨場感を生みます。それは、母子がお互いを渇望した時の流れに、ささやかな幸福感を添えます。

 が、しかし、それは、映画の話です。映画の原題は「フィロミーナ」。つまり、「母フィロミーナと子アンソニー」では、ありません。実話に基づいたこの話、原作の方は、子を探し求めたフィロミーナとジャーナリストの出番は少なく「アンソニー」と名付けてもいいくらいの話なのです。(続く)

*「あなたを抱きしめる日まで」(マーティン・シックススミス 宇丹貴代美訳 集英社文庫)

☆写真は、パリのノートルダム寺院の裏手。映画とは、関係ないカトリック教会ではありますが、アンソニー、アメリカでの名前マイケル・ヘスは、地元のカトリック系大学ノートルダム大学も出ています。

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