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「プーと私」

      羊j
「プーと私」 (石井桃子著 河出書房新社)

 石井桃子の文で、単行本になっていないものを集めたこのシリーズの三冊目です。前の2冊は「家と庭と犬とねこ」「みがけば光る

  題名からもわかるように、今までの2冊に比べ、海外児童文学とその周囲を中心にしたエッセイ集です。 表題の「プーと私」の「クマのプーさん」から始まって、「ピーター・ラビット」「ドリトル先生」「ピーター・パン」「マーティン・ピピン」・・・と続いていきます。

 そうか、これも、これも、石井桃子氏のおかげで楽しめたんだ!と、改めて感謝。

くまのプーさんとの出会いやミルンのことについては、この本に収録される前に、岩波「図書」等でリアルタイムに読んでいたものの、それ以外は、未読がほとんどで、わくわくしながら、ページを繰って行きました。

読者にしてみれば、さも、その英国児童文学が、初めから日本語で書かれたかのような錯覚すら覚え、らくらくと楽しげに翻訳なさったかのように思える石井氏でさえ、翻訳する作品との相性があるようで、プーさんとピーター・ラビットに出会った「とき」が、異なるのは、興味深いことでした。

今ではよく知られている、「くまのプーさん」と石井桃子氏との出会いの夜、彼女は、本を犬養家から持ち帰り、夢中で読み終え、こう続けます。
≪・・・といっても、作者についても、作者がどういういきさつでその本を書いたかも、すこしもわかったわけではなかったが、とにかく、その本の中には、私がはじめて知る、たんのうできる世界が充満していたのである。≫

 そして、この「とき」から、「ピーター・ラビット」「ドリトル先生」「ピーター・パン」「マーティン・ピピン」・・・と続いていくことを思うと、この「とき」というのが、「瞬間」という漢字なのか、「運命」という漢字なのか。(続く)

☆写真は、ピーター・ラビットの故郷、英国 湖水地方。(撮影:& Co.I) 
くまのプーさんの故郷、アッシュダウンフォレストで、朝ご飯を食べながら、窓の向こう、羊が点在しているのを眺めたことを思い出します。

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