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ホガースのこと 2

                        ハムステッド曲がり角j
(「ホガースのこと 1」から続き)
(承前)
「風刺画で読む十八世紀イギリス―ホガースとその時代」 (小林章夫・齊藤貴子著 朝日選書)にこんなことが書いてありました。

≪・・・イギリスが本来誇るべきは、何より言葉の文化だ。イギリス歴史文化の真骨頂が言語芸術にあるということ、これはもはやどこの誰にも否定できない・・・絵画は、感覚にダイレクトに訴えることはできても、内容の伝達は必然的に一瞬の間に限られる。この意味において、視覚芸術は言語芸術に比べると決定的に分が悪い。たとえ、象徴使用、すなわちシンボリックな図像の使用による多義性は持ちえても、「語る」ことができないというまさにその一点において、詩や小説のような内容の連続性を持ちえないのである。こうした叙述性の欠如に由来する視覚芸術の限界を、ホガースはのちに連作絵画という手法で打破することになるわけだが、そこに至るはじめの一歩として、彼はイギリスの文芸そのものに目を向けた。・・・・≫

 そうか!「語る」のか!

 そして、夏目漱石は自分の「18世紀英文学」の講義の中で、ホガースのことを、こう絶賛します。
「ホガースという人は疑いもなく一種の 天才である。恐らく古今独歩の作家かもしれない」(講義内容は、「文学評論」上下 岩波文庫)ここでも、「語る人」が「語るもの」に着目したのがわかります。
 
 ああ、「物語る」絵・・・ホガースのような連作絵画も日本の絵巻も、美しい連作タペストリーも、そして絵本も、みーんな面白い。
 とはいえ・・・(「絵が語る言葉を充分理解するだけの知識」に続く)

☆写真は、ロンドン ハムステッド
 

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