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女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー

           ゴールドワークj
(「エリザベス女王のお針子 2」から続き)
  「エリザベス女王のお針子」を読み終えた後、手にとったのが、ローズマリー・サトクリフの「女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー上下」(山本史郎訳 原書房)でした。実は、この上下本、売りだしてすぐに手に入れたものの、どうも読みにくく、途中で放ったまま積んでいた本でした。
 
 が、「エリザベス女王のお針子」を読んだ勢いで、こちらも読んでみたら、一気に読んでしまいました。訳がどうも、現代的過ぎて、チューダー朝という時代の雰囲気が感じられず、会話自体が軽妙すぎて、重いテーマまでもずれそうで、積んでいたのです。

 だから、女王のお針子の続きと思いながらページを繰りました。ウォルター・ローリーの青年期から最期までが、妻となったベスの目で語られます。ウォルター・ローリーの波乱万丈な人生、振り回されつつも共に在る妻のベスの話です。また、エリザベス女王は、とても重要な人物とはいえ、タイトルに「エリザベス女王と寵臣ウォルター・ローリー」となるほどではありません。しかも、下巻はエリザベス女王の治世ではなく、そのあとのジェイムズ一世です。 

 原題はThe LADY in WAITING です。ま、この邦題では注目されにくいかもしれませんが、上巻でエリザベス女王は亡くなってしまうし、下巻では、ジェイムズ1世に変わって、ウォルター・ローリーの後ろ盾がなくなったことによる波乱や葛藤という物語の展開を考えると、やっぱりこの邦題は、いただけないと思います。
 それに、サトクリフの歴史小説で味わえる重厚な品の良さが足りないような・・・
 岩波のサトクリフを手掛けた猪熊葉子氏だったら、どう訳されたでしょう。

☆写真は、ゴールドワークといわれる英国刺繍の作業途中。刺繍の作業台が写っています。(撮影:&Co.H)

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