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みんなみすべくきたすべく

先達はあらまほしきことなり

藤棚j

 先日、京都 細見美術館の「しむらのいろ KYOTO」という染色家 志村ふくみ、志村洋子 母子の染色作品展(~2013年5月6日)に行きましたら、なんと、作家ご本人の志村洋子さんがいらして、染色教室(講座)の生徒さんたちに、作品の説明をされているのに、遭遇しました。美術館に足を踏み入れてすぐでしたから、初めから終わりまで、解説をお聞きしたわけです。作者 御自ら、先達!これは、なかなかないチャンスです。作品を鑑賞するだけでなく、その精神的な背景やご苦労も伺えて、有意義なひとときでした。

 植物染料から生まれる色の深さは、見ているものの安らぎにも通じます。藍、アカネ、蘇芳(スオウ)、紅花、紫根、刈安、クチナシ、タマネギ、カラスノエンドウ・・・・
 カラスノエンドウ!おままごとのお豆として活躍する、雑草としてはびこってくれる、あのカラスのエンドウ!・・・きれいな薄緑。
 クチナシの黄色は品がいいし、藍は、やっぱり奥が深い・・・
 そして、薄紅の優しい色は、蘇芳やアカネでなく、紅花で染めるらしく、90歳が近い作家志村ふくみさん(1924年生まれ)は、年々、可愛い系の紅花で染めることが多くなったとのことでした。

 手に入りにくい紫根で染める紫は、移ろいやすい色でもあるらしい。
 移ろいやすい紫・・・思い出すのは、「源氏物語」。
 紫の上、もとはといえば、若紫。
 それに、桐壺、藤壺。
 桐も藤も、花は紫。
 だいたい、作者は、紫式部。

 「源氏物語は、まさしく『紫』の物語である。」と吉岡幸雄が「源氏物語の『色』辞典」の中で言うように、やっぱり、源氏物語の色は、深いなぁ・・・などと思いながら、「古筆」のお稽古に行きますと、その日の源氏物語が「末摘花」!!!   (「赤いはな」に続く)

 *「源氏物語の『色』辞典」 吉岡幸雄著 紫紅社

☆写真は、お散歩コースの公園の藤。かすかに優しい香りがします。(21013年4月29日撮影)

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