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オノレ・ドーミエ

                    363オルセー窓j

(2012倫敦巴里49)
 2012年11月に岩波文庫「ドーミエ風刺画の世界」(喜安朗編)が復刊されたのですが、そのオノレ・ドーミエ(1808~1879)は、フランスの画家です。まずは、石版画家として、風刺画を描き日刊風刺新聞「ル・シャヴァリ」で活躍しました。
 ドーミエのデッサン力は優れ、力強く生き生きとしています。特に、彼の描く人物の「目」は鋭く、それが、風刺画として、より迫力を持つのだと思います。社会や時流を切り取る鋭い感覚も備えていたからこそ、風刺画家としての人気を博したのでしょう。
 ドーミエは、風刺画だけでなく、後から、油絵も描き、パリ オルセー美術館には、油絵の「洗濯女」「クリスパンとスカパン」等があります。油絵ですから、スピード感のある石版画のタッチとは少し違い、温かみのあるものとなっていますが、風刺画家として培った眼力はそのままで、物語る人物が描かれています。
 
 パリ オルセー美術館で特に見たかったものの一つに、ドーミエの彩色された粘土の連作がありました。それは、36人の国会議員の胸像です。
 ドーミエの観察眼と、その表現力をもってすれば、当時の国会議員たちのそれぞれの個性が見えてきます。風刺とユーモア、絶妙のバランスで、個々を表現しています。見ていて飽きない作品群です。指先で、ちょいちょいっとこねただけの作品が、一つずつ個性を発揮しているなんて、素人には考えられません。

☆写真上は、パリ オルセー美術館 最上階窓から、モンマルトルの丘、サクレクール寺院を望む。写真下は、パリ美術学校エコール・デ・ボザールのセーヌ川に面した裏庭で、学生たちが粘土細工をやっていました。この学校が輩出したパリの芸術家たちは数知れず・・・つまり、この写真に写る学生たちも、いつの日かパリの美術館の常連になるかもしれません。手前の彼女は、猫をテーマに作り続けています。(と、思います)
364ボザール粘土jj

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