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みんなみすべくきたすべく

春・夏より鮮やかな花を咲かせます

362京都東山j
 「コヨーテのおはなし」
 (リー・ベック文 あんどうのりこ訳 ヴァージニア・リー・バートン絵  長崎出版)
 
 「コヨーテのおはなし」は、アメリカ南西部のネィティブアメリカンやメキシコの人々の間で伝わる、この地域の人たちの創世記であり、昔話集です。彼らは、コヨーテ(オオカミより小さいイヌ科)を、動物たちの中でもっとも賢い動物と位置付けています。

≪・・・3つめの袋から、若者の声がしました。
「どうか僕を外に出してください。森の木々を炎の色に染め、<春><夏>より鮮やかな花を咲かせます。おいしい木の実や甘い柿の実もごちそうします。世界のみんなにじゅうぶんに。」≫

 これは、悪い精霊に袋に詰め込まれた<春><夏><秋>をコヨーテが助け出す話で、<秋>が訴えているところです。<秋>が<春><夏>より鮮やかな花を咲かせるという発想は、新鮮です。

 知恵者のコヨーテであっても、一人ですべて出来ず、他の動物たちと助け合って、切り抜けます。そこが、お話を身近なものにしています。そして、その後の挿絵がなかなかいい。意気揚々と引き上げるコヨーテ、その後に、胸を張り従うキツネ、オオカミ、ハイイログマ。なかなかこの順番のお話は少ないでしょう?

 挿絵は、「ちいさいおうち」や「いたずらきかんしゃちゅうちゅう」等の作者、ヴァージニア・リー・バートンです。絵本ではありませんが、本の中では、コヨーテを筆頭として動物たちが生き生きと描かれています。

*「ちいさいおうち」(ヴァージニア・リー・バートン 石井桃子訳 岩波)
*「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」(ヴァージニア・リー・バートン むらおかはなこ訳 福音館)

☆写真は、京都東山(撮影:&Co.A)

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