FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

シャガール展

                     358シャガール展j
 先日オペラガルニエのシャガール(1887~1985)の天井画のことを書きましたが、京都文化博物館で(~2012年11月25日まで)開催されているシャガール展に行きました。

 見たかったのは、「ダフニスとクロエ」の版画(リトグラフ)(1961)でした。話を知らなくても、絵を見たら話がわかるほどの、数の多さ(42枚)で、大人が楽しめる絵本となっています。これは、紀元2~3世紀のギリシャの小説家ロンゴスが書いた初々しい恋物語というか、性の目覚めにもかなり紙面を割いた純愛小説です。途中、恋のライバルや海賊、年増女など、いろんな人が登場し、話の起伏を作って行くのですが、これを読んでいると、妖精がでてくるとはいえ、紀元2~3世紀の頃と、現代も、本質的には変わってないなと気付きます。

 かつて、岩波からシャガールのこの42枚のリトグラフを使った普及版(写真左)と、豪華版の「ダフニスとクロエー」が、出版されていました。今は、2012年10月にボナールの挿絵の「ダフニスとクロエ―」(写真右上)が復刊されたところですので、手軽に「ダフニスとクロエー」を読むことができます。古典物によくある、とっかかりにくい翻訳ではないので、現代もののように難なく読めてしまいます。
 
 挿絵は、ボナールのよりシャガールの方が、いい雰囲気を伝えてるかな?と、思ったり、シャガールの方は、挿絵と言うより絵それ自身が主張しすぎて、話本体を楽しむには、ボナールの方がいいかな?と思ったり・・・
 
 この「ダフニスとクロエー」、絵画のシャガールやボナールだけでなく、フランスの作曲家ラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」にもなりました。第三部(第二組曲)「夜明け」という辺りの雰囲気は、この話自体の雰囲気を伝えて余りある、美しい部分だと思います。

☆写真左「ダフニスとクロエー」(普及版)(ロンゴス文 シャガール絵 松平千秋訳 岩波)の、小鳥狩りの場面(このときのダフニスの心の動きは印象的です)。右上は「ダフニスとクロエ―」(ロンゴス文 ボナール絵 松平千秋訳 岩波文庫 2012年10月復刊)。右下は、フランス ニースにあるシャガール美術館のお土産のポストカードLe Cantique des Cantiques IV[(ソロモンの)雅歌Ⅳ]

PageTop