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部屋の設え

                       238根津池j
 (『ヴェネツィア展』より続く)
(承前)
 ヴェネツィア展の後、古筆のお稽古に行きましたら、掛け軸の絵がまた変わっていました。
 お稽古のお部屋の掛け軸は、涼しげに襟の空いた着物の美人画。隣のお部屋の掛け軸は、(カメラを忘れました)右下にこんもりした松林があり、ほんのり満月が林にかかっている掛軸です。画面の半分は、何も描いていません。が、それが、なんとも言えず静かで涼しげなのです。先生がおっしゃるには、「この掛軸がどこかの展覧会の沢山掛けられている一幅だったとしたら、さほど人の目を引くとは思えないが、この床の間にあると、この設え全体が、品のいいものになり、部屋全体の雰囲気を高めている・・・」
 確かに、なんの変哲もない一枚の掛軸がそこにあることによって、部屋がしまって見えます。花を飾るでもなく、金で装飾するでもなく、ヴェネツィアの豪華絢爛とは程遠い設えの中に、おもてなしの心を感じます。段々、カ・リ・リ・ロも枯れてきました。
☆写真は、根津美術館の池。

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