FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

シュルヴィッツ

              181シュルヴィッツ見返しj
(「あめのひ」より続き)
(承前) ユリー・シュルヴィッツ(1935~)は、センダックの両親の故郷と同じポーランド出身で、パリやイスラエルに渡った後、アメリカに居を構えた画家です。
 最初にこの人の絵本に出会ったのは、「よあけ」(瀬田貞二訳 福音館)でした。「あめのひ」でもそうでしたが、この「よあけ」も、なかなか渋くて深い色合いです。
 「よあけ」のモチーフは、唐の詩人柳宗元の詩「漁翁」によるようです。したがって、言葉が選ばれ、少ない言葉の中で感じ取る大きな世界が、そこにはあります。瀬田貞二の訳も美しく、この絵本自体も美しい。夜明けの荘厳さを伝えるためには、多くの言葉、多く色は不必要だとわかります。

唐の詩人から、話のモチーフを得た「よあけ」。
北斎の神奈川沖波裏に影響を受けたと思われるシーンのある「あめのひ」。

 シュルヴィッツの絵本は、センダックの絵本ほど、たくさん邦訳されているわけではありません。が、しかし、その1冊1冊がどれも、心に残ります。画風は、様々ですが、どれもが、優しい雰囲気を持っています。
 
 そして、センダックと同じくこの人も、アメリカの絵本の賞「コルデコットメダル」を「空飛ぶ船と世界一のばか」で受賞しています。また、「あめのひ」「たからもの」「ゆき」「おとうさんのちず」は、それぞれの年の「コルデコットメダル」次点です。

*「空飛ぶ船と世界一のばか」(アーサー・ランサム作 神宮輝夫訳 岩波)
*「あめのひ」(矢川澄子訳 福音館)
*「たからもの」(安藤紀子訳 偕成社)
*「ゆき」(さくまゆみこ訳 あすなろ書房)
*「おとうさんのちず」(さくまゆみこ あすなろ書房)

☆写真は、センダックの時、評判の良かった見返しをシュルヴィッツでも撮ってみました。
右は「よあけ」上は「あめのひ」左の色合いの違うのは「空飛ぶ船と世界一のばか」一番下になっている無地は「ねむいねむいおはなし」(さくまゆみこ訳 あすなろ書房)

PageTop