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みんなみすべくきたすべく

ドリトル先生やケストナーを読んでもらってゐたが・・・

84薔薇の花束j
 「持ち重りする薔薇の花」 (丸谷才一 新潮社)

 この本は、美しいメロディを奏でるカルテット(弦楽四重奏)の4人の演奏家たちが、演奏を離れると、なかなか調和よく行くとは限らないというのが主題です。それで、題名の「持ち重りのする薔薇の花」は、「薔薇の花束を一人ならともかく4人で持つのは面倒で、厄介、持ちにくい・・・つまり、薔薇の花束も見かけよりずっと持ち重りしそう」というところから来ています。
 その中、経済界では名前の知れた梶井は、中軸のような役回りで登場します。そして、その再婚相手のアヤメは、60歳になるまでに、アルツハイマー症を発症します。そこで、
「はじめのうちはヘルパーや梶井にドリトル先生やケストナーを読んでもらってゐたが、やがてDVDやCDで音楽を聴くのも稀になり、テレビを見るだけになった。・・・」と、ありました。

 ドリトル先生!ケストナー!おお、この両シリーズは、私の小学校のときの愛読書です。どちらも、小学生には、興味津津の題名がついています。特にケストナーシリーズは、五月三十五日、エーミールと三人のふたご、点子ちゃんとアントン、飛ぶ教室・・・と、初めて目にしたら、え?と思うような題名です。ドリトル先生には、一度聴いたら、一生の友人になるようなネーミングの登場人物たち。オシツオサレツ、ダブダブ、ガブガブ・・・・

 子どもの頃に読み、子育ての頃、自分の子どもに読み、そして、最後は、誰かに読んでもらう・・・人生で3回以上、楽しめるシリーズなんですね。

*ドリトル先生物語シリーズ   ヒュー・ロフティング文・絵 (井伏鱒二訳)岩波
*ケストナー少年文学全集    ケストナー文 トリヤー他絵(高橋健二訳)岩波

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