FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

子どもの本でちょっとお散歩(川 その7)

 52ベルンアーレ川j
 「ラインの黄金―ニーベルンゲンの指環」 
(リヒャルト・ワーグナー作 寺山修司訳 アーサー・ラッカム絵 新書館)
ライン河の水面に青い水輪をゆらめかせながら、髪の長い少女ヴォークリンデが泳いでいる。
『この世の果ての揺り籠へ 
流れてお行き、ちぎれ雲
流れてお行き、水すまし』
歌う声はいつの間にか小鳥の囀りにかわり、峡谷(たに)から峡谷(たに)へとこだまする。

 ワーグナーの楽劇「ニーベルンゲンの指環」(4部作)の第一話が、この「ラインの黄金」です。北欧神話やローレライ伝説などのドイツ伝説をもとに作られ、一つの指環をめぐって繰り広げられるこの物語は、寺山修司の訳で臨場感溢れ、オペラの鑑賞とは縁遠い者にも、その面白さが伝わります。オペラの実際は、素晴らしいのでしょうねぇ。全部楽しむには、4夜15時間かかるらしい・・・
 そして、この新書館の「ラインの黄金―ニーベルンゲンの指環」の魅力は、もちろん、アーサー・ラッカムの挿絵!不思議で妖しい世界に近づくことができます。アーサー・ラッカムの描く髭のアルベリッヒは、「黄金の川の王さま」*でリチャード・ドイル描く黄金の王さまにちょっと似ています。かたや、黄金を盗み出し、かたや黄金を生み出すという違いがあるものの、妖しい世界に生きる向こうの世界の人という点では一致しています。もちろん、キーワードは「川」。

*「黄金の川の王さま」(ジョン・ラスキン文 リチャード・ドイル他絵 富岡太佳夫・芳子編 青土社)

☆写真は、スイスの首都ベルンを流れるアーレ川。ライン河にそそぐ支流の一つだそう。ドイツに行ったことがないので、ラインの写真のデータがありません。が、検索していたら、ん?ライン河はスイスから流れ込んでいる?もしかしたら?と調べると、アーレ川という川が、スイス中部を源としベルンを流れ、北上。結果、ライン河にそそぐということがわかったのです。で、ベルン(Bern)の語源ともなった熊(Bär)の像のあるアーレ川の写真です。

PageTop