FC2ブログ
 

みんなみすべくきたすべく

クリスマスのあかり

くりすますのあかり
「クリスマスのあかりーチェコのイブのできごとー」(レンカ・ロジノフスカー作 出久根育絵 木村有子訳 福音館)

 「かえでの葉っぱ」(D.ムラースコーヴァ―文 関沢明子訳 出久根育絵 理論社)➡➡の画家出久根育の挿絵のついたチェコのお話です。
 それも、クリスマスイブ一日の 心温まる話です。主人公は、フランタという、男の子。

 アドベントカレンダーの最後の引き出しに入っていた、小さなベル。
「チリン、チリン。」その音を聞いたら、小さなイエス様が現れるかもしれないと、思うフランタ。
でも、部屋に入ってきたのはお母さん。

何をして遊ぼうかと考えたときに、ベルをチリンチリンと鳴らしてみるフランタ。
その音で小さなイエス様が目を覚まし、友達になって、一緒に遊びたいと考えるフランタ。
プレゼントを配る手伝いをすると考えるだけでくすくす笑いになるフランタ。
でも、今度はおとうさんが、部屋に入ってきました。

さて、お父さんは、フランタに「お前ひとりで、教会に行ってベツレヘムのあかりをもらっておいで」と言います。
そこで、遭遇する、ちょっとした出来事。出会う人たち。ドブレイシカさん、花屋のおねえさん、教会の管理人さん、それから、それから・・・

温かい眼差しをもった大人に囲まれて、クリスマスの夜を迎えるフランタです。
かえで

PageTop

枯れ葉

紅葉2
  
 葉っぱが主人公のおはなしは、どうも最後が、寂しい。「葉っぱのフレディ」も、「かえでのジョニー」も。
 葉っぱに、人の人生のすべてを重ねようとするからか、最後が・・・・

 明日を信じる小さい子どもたちより、もう少し大きくなった子どもたちが読めば、感じるところがあるやもしれません。日本は、どうも、絵本=小さい子の物、字の読める子は、絵本じゃだめ、という風潮がありますが、字の読めるようになった小学生にも、絵本で、楽しみを見つけ出してほしい・・・

  さて、チェコのD.ムラースコーヴァ―の話に出久根育の絵のついた「かえでの葉っぱ」(関沢明子訳 理論社)は、しっとりと葉の生き方(?)を伝えてくれます。もちろん、これも最後が寂しい。

 チェコに在住する出久根育の絵は、チェコの空気を伝えてくれるかのようです。かつての彼女の作品は、かなり、シュールな画風で、好きになれませんでしたが、チェコ在住以降なのか、どうなのか、変化しているように思います。

*「かえでの葉っぱ」(D.ムラースコーヴァ―文 関沢明子訳 出久根育絵 理論社)
*「葉っぱのフレディ」(レオ・バスカーリア みらいなな訳 童話屋)
*「かえでのジョニー」(アルヴィン・トゥレッセルト文 ロジャー・デュボアザン絵 晴海耕平訳 童話館)
枯れ葉j

PageTop

かぜ フーホッホ

かぜ3
「かぜ フーホッホ」(三宮麻由子文 斉藤俊行絵 福音館)

 上の写真の絵のように、風が吹いて、枯れ葉が、一斉に落ちてくるのは、楽しいものです。
 頭に葉っぱがのり、がしゃがしゃがしゃと辺り一面の枯れ葉を踏みしだくのは、大好きでした。
 雪がほとんど降らない神戸育ちですから、空から舞い降りてくるものは落ち葉であり、踏みしめるのも、枯れ葉でした。
 もうずいぶんな年齢になっても、この絵のような情景は、わくわくするものです。

 この絵本は、お話の絵本ではありません。風の音、風が吹くときの空気、風の動き・・・目には見えない風の命を読む絵本です。
≪・・・ヒューロルルル かぜの うずまき くすぐったーい おちばの おいかけっこ チッチリ チッチリ カシュクシュ カシュクシュ≫
≪けやきのきが ゴワー おちばが シャリシャリシャリシャリ チャロチャロチャロチャロ かぜ フーホッホ!≫

 各自、こんなふうに聞こえるとは限りません。そこが面白いところ。耳をじっと澄ませ、身体で感じる・・・すると、いろんな音が聞こえてくるはず。

 文を書いた三宮麻由子氏は、幼くして視力を無くされた人です。他に「おいしいおと」「でんしゃはうたう」「そうっとそうっとさわってみたの」「ウグイス ホケキョ」「おでこに ピッ」(いずれも福音館)など、音を表現したものだけでなく、体感を表現したものあります。

紅葉1

PageTop

どれにしようかな

もみじj
 いいお天気の3連休、近所で、手作り市のイベントがあり、各自小さなストールで、作品を売っていました。そんな中、古本やさんも出店していました。状態のいい絵本がたくさん! 
 うーん、どれにしよう?うーん、これかな?えーっと、こっちは?
 夢中になっていたのは、ばあばと孫の親と孫の叔母。
孫は、適当に引っ張り出して、「これ読んで」というものの、孫の母親は、「これこんなにきれいのに安い!」 、 孫の叔母は、「これ、好きやったわ・・」と、個々人勝手にページを繰っています。
 つまり、孫以外は、みんな、古本の絵本に夢中となっていました。

 結局、およそ1000円で、手に入れたのは、
 孫の母親の好きだった「ロッタちゃんとじてんしゃ」(リンドグレーン文 ヴィークランド絵 やまむらしずか訳 偕成社)…新品のようでした。

クリスマスには、かかせない「クリスマス・イブ」(マーガレット・ワイズ・ブラウン文 ベニ・モントレソール絵 矢川澄子訳 ほるぷ)➡➡・・・これも綺麗な状態。

そして、まだまだ綺麗な「もりのなか」(エッツ作 まさきるりこ訳 福音館)➡➡
 
 もちろん、この3冊は、孫の本棚のためのもので、今は孫には、少々難しいものも入っていますが、いいお買い物でした。ただ、欲しかったものは、他にもたくさんあって、歩いて持ち帰れないくらいになったかもしれません。

 そして、何より、嬉しかったのは、娘たち(孫の母親と叔母)が、楽しみながら、グッドチョイスをしたことでした。

☆写真は、芦屋市 谷崎潤一郎記念館の紅葉➡➡。この前でイベントをやっていました。

PageTop

詩ってなあに?

詩jj2
「詩ってなあに?」(ミーシャ・アーチャー 石津ちひろ訳 BL出版)
 ダニエルが公園に行くと、「公園にて 詩の発表会 日曜午後3時 参加者募集中」というポスター。
 毎日、ダニエルは、蜘蛛の巣のクモ、オークの木の上のハイイロリス、穴の中のシマリス、水に飛び込むカエル、蒲の茂みの傍でカメ、滑り台のかげでコオロギ、月明かりの中のフクロウという面々に「詩ってななに?」と聞いてみます。

 それぞれが教えてくれた答えを発表するダニエル。
 それが、詩。
 
 コラージュの手法でできたこの絵本。秋にぴったりの美しい絵本です。どのページも、写真に撮って、ここに載せたいくらいですが、そうもいきませんので、ぜひ、手に取ってみて。
 
 絵を楽しんでみたら、詩の世界に近づけるかも?
詩j1

PageTop

ソフィーのくだものばたけ

ようなしj
 果物が、特に美味しい季節です。栗は、果物と言わないのかもしれませんが、栗は、絶対美味しいし、柿は甘すぎて美味しいし、
梨は、和も洋も、甲乙つけがたい美味しさ。葡萄は、やっぱり、美味しいし、みかんだって、もはや甘く、リンゴは、いよいよ出番だと、みずみずしく美味しい。いちじくがすんだのは寂しく、桃も、もはや遠い、サクランボは、もっと遠い。が、苺は近いかも・・・日本では、あまり食べないプルーンの実も夏には食べて来たし、アルプスではブルーベリーもラズベリーもいただきましたっ!!

 以前、紹介した「ソフィーのやさいばたけ」(ゲルダ・ミュラー作 ふしみみさを訳 BL出版)➡➡の姉妹編の「ソフィーのくだものばたけ」(ゲルダ・ミュラー作 ふしみみさを訳BL出版)という果物好きには、ご贔屓の一冊が、今夏、翻訳出版されました。

 この本では、ソフィーは南フランスに引っ越すことになり、果物つくりに本腰を入れていきます。
 この絵本も、お話の絵本ではなく、科学絵本のジャンルに入るものですから、図鑑的な要素もたくさんあります。
 また、見返しの部分には、花と実が綺麗に描かれ、どの実がどの花かあてるのですが、なかなか難しい。バナナの花やパパイヤの花なんか、知らなかった・・・
 本文にも、まだまだ知らない果物や実のことが出ていて、興味深く、楽しい絵本です。

 サクランボのページでは、
≪ちょうど食べごろだな。今夜、友だちや近所の子を招待して、サクランボパーティをしよう!≫
そして、ソフィーたちが準備すると
≪夕方、友だちがあつまった。ミシェルはギターをひき、エレーヌおばさんは、おいしいサクランボのタルトをやいてくれた。みんなで食べたり、のんだり、歌ったり、すっごく、たのしかった!≫

ここで、思い出すのが、「やかまし村はいつもにぎやか」(リンドグレーン文 ヴィークランド絵 大塚勇三訳 岩波)の「サクランボ会社」ですね。➡➡

☆写真は、スイス グリュイエール城の石塀に広がる小さな洋梨。撮影した時は、まだ食べるに早そうです。
写真下は、スイス ミューレンのこけももですが、「ソフィーのくだものばたけ」には、≪コケモモの木は、北欧やユーラシア大陸北部の寒い地域にはえます。コケモモは、生ではすっぱすぎるので、ジャムやジュース、果実酒にすることも多いです。フランスではよく、イノシシ、ウサギ、シカなどの肉といっしょに食べます。≫とありました。
 
  こけももjj

PageTop

手に負える

おまじない3
 先日、孫がきたとき、その前に持ち帰った絵本と交換に、また、違う絵本を持って帰りました。見ると、「スモールさんのシリーズ」(福音館)➡➡や、「ピーレットのやさいづくり」「(岩波)➡➡など、小型の絵本ばかりです。また、前回持ち帰らなかったブルンミのシリーズ「びょうきのブルンミ」➡➡ 、事前予約してきていました。

 「どろんこハリー」➡➡も、繰り返し読んでもらった事があったし、「ウルスリとすず」➡➡も内容を時々、家で話に出すようなのに、持って帰りません。もちろん、今現在ははとても怖い「かいじゅうたちのいるところ」は触りもしません。2歳になったばかりの頃は、食い入るように見ていたのに…➡➡
 
 2歳半の子どもは、自分が持ちやすい、めくりやすい本を知っているのでしょう。自分の手におえるものが、わかっているとしか思えません。いずれ、大判のババールの絵本を持ち帰る日が来るでしょうが、今は、自分の小さな手におさまる絵本を探し出しています。
 ちなみに前回持ち帰ったのは、「ゆうびんやのくまさん」「パンやのくまさん」(福音館)「おやすみアンニパンニ」「ブルンミとアンニパンニ」(風濤社)「7ひきのこうさぎ」(文化出版局)「スモールさんはおとうさん」(福音館)など。このときも、小型絵本中心です。

*スモールさんシリーズ「スモールさんはおとうさん」など(ロイス・レンスキー わたなべしげお訳 福音館)
*「ピーレットのやさいづくり」(ウォリカ・ヴィドマーク文 イングリッド・ニイマン絵 高橋麻里子訳 岩波)
*ブルンミとアンニパンニのシリーズ「おやすみ アンニパンニ!」「ブルンミとアンニパンニ」「びょうきのブルンミ」(ベロニカ 羽仁協子訳 風濤社)
*「ゆうびんやのくまさん」「パンやのくまさん」(「フィービ&セルビ ウォージントン作 間崎ルリ子訳 福音館)
*「7ひきのこうさぎ」(ジョン・ベッカー バーバラ・クーニー 岸田衿子訳 文化出版局)
☆写真は、スイス ルガーノ

PageTop

おおきくなっても

えほん2j
 かつて、おばさんになってから行った大学院での修士論文は、平たく言えば、赤ちゃんとお母さんと絵本についての考察でした。その頃(15年以上前)は、日本の赤ちゃんの絵本は限定的で、イギリスのブックスタートからも論じたこともあって、わざわざ、イギリスから、赤ちゃん絵本を取り寄せたくらいでした。
 また、年々、お母さんたちに絵本の話をする集まりも、子どもが幼稚園、子どもが就園前、子どもが赤ちゃん・・・と、年齢が下がっていき、ついには、赤ちゃんの絵本中心の話をすることが増えました。
 今や、書店には、赤ちゃん絵本のコーナーが設けられ、しかも、結構なスペースで設置されています。そこには、抱っこして、読んでもらっている赤ちゃんも、多々、見かけられるようになりました。
 絵本への関心が広がったのは、いいことだと、単純に思います。少なくとも、そういった場所で、読んでいるお母さんお父さんは、楽しそうですから。願うのは、その赤ちゃんたちが、字が読めるようになって 大きくなっても、読んでもらえたらということ。

 赤ちゃんの絵本には、まだ、視力の弱い彼らが、見やすい絵であることや、リズミカルな言葉、身近な内容などなど、条件がありますが、ここで何度も登場する「おおきくなったら」(福音館)(チェコのわらべうた)➡➡   ⇒⇒   ➡➡は、その条件をたくさん満たしています。
☆写真は、4か月の孫と2歳半の孫が、お母さんに「おおきくなったら」(ヨセフ・ラダ 内田莉莎子訳 福音館)を読んでもらっているところ。

PageTop

ねられんねられん

ホルンjjまだ
(承前)
 カ・リ・リ・ロは、かつて、昼寝もできない体質で、その分、夜更かしは出来ず、朝早いのは得意という毎日でした。
 が、しかし、早起きは変わらないものの、夜中に目が覚めると、なかなか「ねられん ねられん」状態に。すると、日中、電車で、眠れるように、昼寝もできるように、晩御飯が済むと、9時のNEWSを見る前に、うたた寝するようになりました。こんな睡眠のとり方は、老化を加速させているんだろうと考えると「ねられん ねられん」。
 
 絵本の「ねられんねられん かぼちゃのこ」(やぎゅうげんいちろう 福音館)のように、かなぶんのあさちゃんがいないと、「ねられん ねられん」のだろうか。
 
 もしかして、画家の柳生弦一郎も三冊のかぼちゃの絵本➡➡には、「眠る」テーマ?があるので、もしかして、「ねられん ねられん」状態なんだろうか・・・それとも、反対に、快眠で思いつく 愉快な発想なんだろうか・・・・
☆写真は、スイス ミューレン

PageTop

かぼちゃの本

おおまじない3j

(承前)
 なぜか、この時期、ハローウィンで盛り上がる街の風景で、カボチャも俄かに人気者になっています。
 現場で、絵本を子どもたちに読む人たちには、ハローウィンの絵本や、せめて、かぼちゃの絵本を探すことも増えています。➡➡

 そんなとき、やぎゅうげんいちろうの、カボチャの絵本が、毎年出ているのに、気付きました。(この画家、きっと、カボチャすきなんだろうなぁ)

 かつて、うちの子どもたちが小さい頃、月刊のかがくのともなどに、やぎゅうげんいちろうの絵本が何冊が出ていました。「はなのあなのはなし」「あしのうらのはなし」「おしっこの研究」(いずれも福音館)などなど、からだに関する絵本の数々にイラストをつけたような感じのもので、絵本単体としては、愉快な絵ではあるものの、ごちゃごちゃした感が、否めませんでした。

 が、しかし、小さい子どものための絵本「たまごのあかちゃん」「いろいろおせわになりました」➡➡ 「おでかけばいばい」シリーズ(すべて、福音館)になってくると、ずいぶんと、絵が、すっきりしてきて、眼鼻のはっきりしたキャラクター、そこに、さりげなく描かれているユーモアのセンスが光っていると思います。
 で、1943年生まれの彼が、最近 出版しているのが、上のカボチャの絵本なのです。吹っ切れたような無駄のない画風は、小さい子の眼に留まりやすく、リズミカルな言葉運びとともに、楽しい展開となっています。(続く)

☆写真 真ん中が、昨日の「なむちんかむちん」右が「むむたい ねむたい」左が「ねむれんねむれん かぼちゃのこ」(すべて福音館)

PageTop