みんなみすべくきたすべく

ウサギとリスとカササギと

ケンジントンガーデンj
 たった一泊のロンドンながら、朝の散歩は欠かせません。こんな街中の公園にも、いろんな花や小動物。

 写真は、ヘンリー・ムーアの〝The Arch"です。ロンドンケンジントンガーデンズに、こつ然と立っています。この写真には、すごく遠くとすごく近くに、木々や緑や水ではないものが写っています。

 まず、〝The Arch"の脚の間を、ズームアップすると、ほれ。突き当りに見えるのは、ケンジントン宮殿。その前の像は、おお、なんと!ワッツの、≪Physical Energy ≫。この足を上げた馬さんは、ケンジントン宮殿の方を向いていたんですね。
                        ケンジントンj
 さらに、近くをズームアップすると、なんとうさぎさん!(〝The Arch"の左脚元にいます。)
ウサギj
 歩いていくと、逆さづりのリスさんがセイヨウサンザシ(?)の赤い実を食べてます。
さかさリスj
 最後に、意外ときれいな羽を持っていたカササギさんをお見かけしました。

かささぎj

PageTop

色を作る展(その3)

        ウッチェルロj
(承前)
 「色を作る展」の色の最後は、金と銀でした。
 金も銀も高価ですから、ここぞというところに使ってきた歴史が展示されていました。
 そして、銀は黒ずんでしまうのは仕方ないことでした。

 この写真のウッチェルロの三部作の一枚「サン・ロマーノの戦い」でも、白馬の首輪や馬上の領主の甲冑・被り物などに、金も銀も使われていたようです。金はおよそそのままだとしても、銀の方がかなりくすみ黒ずんでしまい、往時の絢爛豪華さが欠けているとのことで、一部だけがコピーされ、金や銀で彩色、展示されていました。で、この特別展の後、本館の本物を見ると、確かに、かなり渋いものになっておりました。(下の写真 展示作品は、Probably about 1438~40 182センチ×320センチ)
 ウッチェルロの三部大作「サン・ロマーノの戦い」のうち、ロンドンとパリの2枚しか見ていないので、いつか、フィレンチェ、ウフィツィ美術館でもう一枚見られるといいなと思います。馬上の領主や兵士より、生き生きと描かれた馬を見たいです。 

 出陣前、興奮気味の馬たち。その息遣いが聞えそうな、ルーブルの一枚。
 果敢に前に出ていく馬たち。その騒然とした空気も伝わりそうなナショナルギャラリーの一枚。
 勝敗が決しようとするウフィツィの一枚。画集で見ると、馬上の大将の顔は隠れ、横たわっている馬がいます。
 これら三枚の絵がそろって飾られていた フィレンチェ メディチ宮殿は、さぞ、目もくらむばかりのまばゆさだったはず。当時は金も銀も輝いていたことですしね。
          原画j

PageTop

色を作る展(その2)

          ナショナルギャラリーj
(承前) 
 ロンドン ナショナルギャラリー「色を作る展」で、印象に残ったのは、ドガの絵に使われている「赤」でした。
ドガは、ついつい、バレエ関係の絵画にばかり目が行っていたので、「こんな絵もあったんや・・・」と「髪をすく(Combing the Hair: La Coiffure)」を見ながら、説明を読みながら、あるいは、色の重なりの断面図を見ながら、改めて、ドガの魅力を感じました。(続く)

☆写真下に写るのは、二冊の子ども用解説書のドガのページにポストカードを置きました。一番下は、赤い色合いを青や緑に替えたらどうか?と子どもに投げかけているページ。P11と見えるページは、赤が虫や植物の根からも作れると書いてあるページです。
 ロンドンの美術館に行くと、図録が重く、また解説の英文も読了できないので、子ども用の解説書や子ども用の無料案内書を持ち帰ることが多いです。その点、子どもたちへの配慮が行き届いているなと感じます。日本では、子どものための資料を用意できているとは思えません。
 今開催されている、京都国立博物館の「国宝鳥獣戯画と高山寺」展(~11月24日)には、「こどももおとなもたのしめる」とあり、フリガナ付で平易な文章の簡単な解説も用意されています。が、それには、「展覧会をもっと楽しむための鑑賞ガイド」と書かれ、子どもだけのためのものではありません。

               ドガj

PageTop

色を作る展(その1)

 つきあたりj
 ロンドンで唯一行った美術館が、ナショナルギャラリーでした。(写真上、ネルソン提督像奥突き当り)
 2014年8月に、ロンドンナショナルギャラリーでやっていたのは、「Making Colour」展でした。
 昨年の≪フェルメールと音楽展≫が面白かったので、今回の≪Making Colour 色を作る展≫も楽しみでした。
 ナショナルギャラリー所蔵の何枚かの絵に使われている色で区分して、色の成り立ちから、その将来にまで触れ説明していく流れでした。

 「青」からスタートして「金銀」で終わります。
 貴重な青はラピスラズリという綺麗な石を使って作られる貴重品だったことは知っていましたが、安価な代用品が経年と共に色が変色してしまったという現実の絵画も飾られていて、時代を超えて残っていく名画には、素材にもこだわりがあったのだとわかります。
 かつては、藍の染付の器として静物画に描かれたものが、今では、グレイッシュな器に変身していました。絵の前には、美しい藍の染付の器が置かれ、説得力のある展示となっていました。

 ところで、本来は、美術館には、さほど興味のない夫ながら、この美術展は、私よりも熱心に!!鑑賞していました。何故か?
 それは、絵画そのものより、絵に添えられた説明、色の作り方に興味があったからのようです。

 それにまた、今までで初めて夫と美術館に行ってよかったと思ったのは、色の生成の説明の中に、鉱物の単語が何度も交じり、もともと、読みこなせない説明文ながら、夫の単語力で、「へぇー、水銀 はいってるんや」「ふーん、硫黄つかうからかぁ」「ふへぇー、虫も色になったん?」と、彼の読解力のおかげで、ずいぶん助かったのです。
 その展示会の後、常設の本館に行くと、夫の絵画の見方が、今までと変わっているのが面白かったです。
 「貴重やいうても、青もけっこう使ってるやん」
 「この絵は、展示で緑のところにあったなぁ」
 
 というわけで、もちろん、一人の画家の作品を集めた展示、そのグループや時代の展示、ドコソコ美術館展などなど、美術館には色々な企画があるけれど、2013年の「フェルメールと音楽展」のように、楽器や、その描き方に特化したり、今回のように、色の生成に特化したりする展示も、美術鑑賞の幅を広げる面白い企画だと思いました。(続く)
☆写真下は、ロンドンナショナルギャラリー前のトラファルガー広場のライオンさん。

                   ライオンj          

PageTop

ガーゴイル(その2)

ケルムスコットあまといj
(承前)
 ガーゴイルが、もともとは雨水排出口出身の彫刻なのは、機能重視とはいえ、ケルムスコットマナーの無骨な雨水排出口(上の写真:壁から突き出た雨樋)を見ると、ちょっと飾りたくもなる気持ちがわかります。
 次は、スイス、ザンクトガレンのものです。彫刻ではなく、金物細工です。
                          ザンクトガレン2j
 次のは、同じくスイス ベルン。
ベルンあまといj
 最後は、パリ ノートルダム寺院
 少しですが、こうやって見ていると、オックスフォードのガーゴイルがちょっとユーモラスなものだとわかります。ちょっと可笑しいものは、宗教的なものではなく、大学だからでしょうか。
ノートルダムj

PageTop

ガーゴイル(その1)

                         がーごいるj
 ガーゴイルは、もともと、彫刻を施した雨の排水口のことを指すらしいのですが、オックスフォードの建物には、雨水排水口と関係なく、愉快なガーゴイル様のものがたくさんついています。古そうなものもありますが、ん?でもこれは?ずいぶん新しいんじゃないかい?
 イングリッシュブレックファーストには、つきものの、イングリッシュマッシュルームを口にする男性。うーん、キノコの研究者なのでしょうか?
                 マッシュルームj
 次の人も魔除けというより、だれ?と思いたくなる男性ですね。
         dareJ.jpg
 他にも新旧不明ながら、たくさんのガーゴイルが・・・
ならんでガーゴイルjj
ガーゴイルj
 最後の一枚は、ガーゴイルではありませんが、ホテルの暖炉右隅に彫られたひょうきんな顔つきのライオン。左隅のライオンは、真面目な顔でした。(続く)
暖炉j

PageTop

アッシュモレアン美術館

アッシュモレアンj
  以前、京都清水三年坂美術館の「刺繍絵画」展を見に行ったとき、図録を買おうとしたら、日本語の図録の用意はなく、先に、英国オックスフォードアッシュモレアン美術館であった「Threads of Silk and Gold ---Oramental Textiles from Meij JAPAN」という図録しか売られていませんでした。
 当時、まだ娘が英国に滞在していましたから、買ってきてもらおうなどと考え、京都では買って帰りませんでした。が、娘に連絡すると、「その少し前にオックスフォードに行ったので、もう行かない」・・・で、結局、幻の図録となっていました。
 
 で、今回、オックスフォード、アッシュモレアン美術館に寄ったので、ついに、その刺繍絵画展図録(Threads of Silk and Gold ---Oramental Textiles from Meij JAPAN)を、重いのに、円安で高いのに、購入しました。それが、写真右上に写る孔雀です(裏表紙)。が、この孔雀、どこかで見たでしょう?そう、先日の「超絶技巧! 明治工芸の粋」展(三井記念美術館)にUPした写真左のクジャクと同じ作品の右端に刺されたものなのです。(これは、京都千總所蔵のもの。)
 
 ただ、アッシュモレアン美術館の「Japan」の美術工芸品辺りを探しても、ほんの少しの七宝があるだけで、所蔵していると思われる「明治刺繍絵画」は見当たりませんでした。うーん、残念。アッシュモレアン美術館は、大英博物館やロンドンナショナルギャラリー、ビクトリア&アルバート美術館なんかに比べて、ずいぶん小さいので、所蔵品のすべてが展示されるわけではないのでしょう。狭いところに展示品がごちゃごちゃ展示されている印象が否めませんでした。
 
 その代わりといえるかどうか、「English Embroideries(英国刺繍)」展という小さな有料展覧会を見ました。写真では、孔雀以外の3点がそうです。左上が、英国刺繍展に関連した図録、左下が17世紀初頭の「貴婦人の帽子(Lady's cap)。右下が、17世紀半ばの刺繍絵画「田園生活の風景(A Pastoral Scene)」です。
 保存されてきた17世紀のもの。歴史的価値は大いにあります。が、しかし・・手先の器用な人が時間をかけたら、できそうな作品たちを見ていると、Meiji Japanの超絶技巧の方を見たかったなぁ…。もちろん、Meiji Japanを、もっと世界に見てほしかったなぁ・・・・
            刺繍j

PageTop

ブライヤーローズ

ブライアローズ台所j
バスコットパークから続き (承前) 
 昨年、神戸のバーン=ジョーンズ展に行ったとき、まさか、今年、ファリンドンコレクションの「ブライヤーローズ」に会えるとは思いもしませんでした。
 ここの絵画などのコレクションには、バーン=ジョーンズだけでなく、ロセッティ、レンブラント、ゲインズボローなどなど、これって、ここにあったの?という感じのするコレクションです。美術館ではありませんからね。

 さて、このブライヤーローズは、以前にも書いたように、4枚の連作「ねむり姫」が噴水のある庭に面したサロンという明るい部屋の壁に掛けられているのですが、その絵とその絵の間にも、バーン・ジョーンズがイバラや部屋のつなぎを描き足し、部屋全体が眠りの城と化しています。つまり、その部屋の壁一面が作品ということになり、門外不出の作品群となっているのです。

☆写真上は、バーン=ジョーンズの連作「The Legend of Briar Rose」のうちの「A Stone Kitchen overgrown with Briars」のカードの後ろに、4枚の「The Legend of Briar Rose」が連なるカード。
写真下は、「The Legend of Briar Rose」の最後の一枚「The Rose Bower」。 額の下の文字は、ウィリアム・モリスの詩「ブライヤーローズのために」の最終連。
「ここに 横たわりしは あらゆる宝の鍵、
  隠されし 恋人。
来たれ 運命(さだめ)られし者、
  この贈り物を取らんと、
眠りの世界を打ち破らんと。」(拙訳)
                           
                       ねむりひめj 

PageTop

バスコットパーク再訪

 ケルムスコットマナーにほど近い(と、言っても川を泳いだら早いけど、橋がないので、ぐるーっと結構遠い)、バスコットパークにも以前、連れてきてもらったことがあるのですが、ここも開館日程がすごく限られていて、その時は、お庭の全貌を見る時間がありませんでした。 

 門からチケット売り場まで、歩くと結構な距離。
 ここに続く二枚の写真は、門からチケット売り場までのエントランスとその左脇にある池で、いわば、まだ有料地域ではありません。
         エントランスj
エントランス横j
 ここは、ナショナルトラストの管轄ですが、お屋敷は、ご家族が現在もお使いのようです。室内の絵画や調度のコレクションが半端なく、個人のコレクションとはいえ、全貌を見るには、少々の時間を必要とします。
 バスコットパークやしきj
 チケット売り場からは、手入れの行き届いたウォールガーデン(Four Seasons Walled Garden)を通り、放射線状に向こうまで続く庭を横目で見ながら、屋敷に到達するのです。
 次の二枚は、屋敷側からの一枚と、向う側から屋敷の方を撮った同じ道。
          庭1j
          庭1bj
  次なる道は、池まで続いています。この池はBig Lakeといい、最後4枚の写真には、どれも写っています。ちなみに、有料地域に入る前の前庭の池(上から二番目の写真)はLittle Lake。
 ま、ともかく、果てしなく広がる庭。
 この他、庭には、たくさんの像があって、それを次々見る楽しみもありますが、ここの一番の楽しみは、例の絵画が待つお屋敷の中です。(続く)
          
               庭2j
             庭3j
             庭5池j
        庭4j

PageTop

ベッドに贈られた詩

       カードj
(承前)
 ケルムスコットマナーの建物の中には、たくさんの刺繍や絵画が飾られています。
 中でも、ウィリアム・モリスの寝室の天蓋付ベッドの天蓋飾りは、ウィリアム・モリスの詩が娘のメイ・モリスによってデザインされ、刺繍されたものです。
≪丘陵に 風が吹き
 草地や丘を 巡る
 夜は 寒く
 テムズの流れは 冷たい
 されど
 優しく 愛しい
 この 古い家
 厳しい冬の ただ中も
 心の中は 暖かい。

 安らぎ、休み、休息する。
 ・・・・・・・・・(中略)・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 よきにつけ あしきにつけ
 一番なのは 休息すること。≫(拙訳)
 
 こんな詩をもらって幸せなベッドだこと。
 ただ、この詩がウィリアム・モリスによって、1891年に書かれたこと、ダンテ・ガブリエル・ロセッティが、1874年に出て行ったことを考えると、長い夫婦生活、いろいろあるんですね。
 (写真右下に写るのは、ケルムスコットマナーの案内書裏表紙ですが、そのKey Datesには、こう書いてあります。1874 Rossetti departs ,never to return)

☆写真上の右端に写る「ヤナギの枝 Willow Bough」パターンは、1997年京都近代美術館での「ウィリアム・モリス展」の図録を広げたところ、写真左が、ケルムスコットマナーのお土産屋さんで買ったカードで上記の詩が全部書かれています。
 右が案内書の裏表紙で、1904年に描かれたMarie Spartali Stillmanの「ケルムスコットの裏庭」という絵。(まだ、下の写真のようにツタが家に絡まっていません)部屋に飾ってありました。この女性画家は、バーン=ジョーンズやロセッティなどのモデルも務め、とても綺麗な人だったようです。 詩人、ウィリアム・アリンガムの奥さんの「ヘレン・アリンガムの絵ですか?」と間違えて聞いてしまいました。似てる・・・
 写真下は、ケルムスコットマナーの裏庭です。
  ケルムスコットマナー裏j

PageTop